GLP-1の新データ!~変形性膝関節症、乳がん術後リンパ浮腫にも~
10月30日のNEJMという雑誌に、GLP-1製剤のセマグルチドを変形性膝関節症の患者さんに使用した場合に痛みのスコアが低減したという報告がありました。
運動療法と食事療法を併用しての結果ですが、体重減少をすることが重要のようです。
変形性膝関節症の痛みがある場合には運動も難しいことも多いので、当院ではエムスカルプト(EMS)という医療機器を組み合わせての変形性膝関節症の治療を行っています。まだまだ症例数は少ないですが、ご好評いただいています!
またGLP-1を利用している乳がん腋窩リンパ節廓清患者では術後のリンパ浮腫が減らせるかもしれないという報告です。
薬自体の作用というよりも、肥満がリンパ浮腫のリスク因子のためGLP-1を使用してBMI<26を保たれている患者さんは浮腫が起きにくいのかもしれません。
ネットやメディアでは色々と言われるGLP-1製剤ですが、現在は供給も安定しております。副作用が出てしまった際には自費での対応になりますが、糖尿病以外の患者さんにも恩恵がしっかりとありそうなデータが様々出てきています。単なる美容ではなく、予防医療、生活の質上昇のための治療として周知されていく機会があってもいいのではないかと個人的には考えています。