「GLP-1治療中の“見えない栄養リスク”に備える — 美しく安全に痩せるためのビタミン戦略」|KYPROS痩身美容クリニック|広島市南区

〒734-0003 広島県広島市南区宇品東6丁目2番47号
TEL.082-569-5037
WEB予約 Instagram LINE
ヘッダー画像

スタッフコラム

「GLP-1治療中の“見えない栄養リスク”に備える — 美しく安全に痩せるためのビタミン戦略」|KYPROS痩身美容クリニック|広島市南区

はじめに

近年、GLP-1受容体作動薬(例:セマグルチド、チルゼパチドなど)は、糖尿病治療だけでなく、痩身・美容目的でも注目を集めています。

体重を効率よく落とせる点が魅力ですが、その裏側には「栄養素の不足リスク」も潜んでいます。

せっかく“きれいにやせる”なら、体の内側も整えた美しさを追求したいもの。

ここでは、GLP-1治療中に注意すべきビタミンD・ビタミンB群とその対策について、当院クリニックでのサポートを交えて詳しくお伝えします。


GLP-1治療中に栄養不足が起こりやすい理由

1. 摂取カロリー・食事量の低下

GLP-1薬は「満腹感を感じやすくする」「食欲を抑える」効果があるため、総摂取エネルギーが16〜39%低下するとの報告がありますPMC

これにより、必須ビタミン・ミネラルを含む食品の摂取量も減る可能性があります。

2. 消化器症状(悪心・嘔吐・消化不良)

治療開始期には悪心・嘔吐・腹部不快感といった副作用が出ることがあります。これが長引くと、食欲減退/食事回数の減少につながり、栄養吸収も不安定になりやすいです。

3. 体組成の変化(筋肉・骨への影響)

減量過程では脂肪だけでなく、筋肉量や骨密度の低下リスクもあります。これを助長する因子として、微量栄養素不足が問題になり得ます。

実際、GLP-1治療における**栄養関連有害事象(nutritional AEs)**を解析した研究もありますFrontiers

4. ベースラインでの不足傾向

過体重・肥満者では、すでにビタミンDが低めになっている例も報告されており、GLP-1導入前からの栄養状態がリスクを左右します。


ビタミンD・ビタミンB群への影響と報告例

以下、GLP-1治療中に指摘されている可能性のある影響と、それらをサポートする文献を交えて紹介します。

ビタミンD

  • GLP-1使用者には、必須ビタミンや微量栄養素の不足が見られるとの報道が増えています。例えば、「GLP-1薬はユーザーを主要な栄養素不足のリスクにさらす」という研究報道もありますNews-Medical

  • また、減量治療を支える栄養優先事項を論じた最近の総説では、GLP-1治療中には骨健康を守るためのビタミンDモニタリングが推奨されていますサイエンスダイレクト

  • ただし、GLP-1薬そのものがビタミンDの代謝を直接阻害するという明確な機序証拠は、まだ確立されていません。

ビタミンB群

  • セマグルチド使用中に、血清ビタミンB12濃度が低くなる事例報告があります。ただし、この報告では、実際の代謝異常(メチルマロン酸・ホモシステイン上昇など)は確認されず、「測定アッセイ干渉」も一因として仮説されている点が興味深いですjcimcr.org

  • 減量支援療法におけるレビューでは、GLP-1薬使用者は微量栄養素欠乏症リスクが上昇との指摘もなされていますサイエンスダイレクト

  • 症例報告レベルでは、GLP-1使用中にチアミン(ビタミンB1)欠乏による神経障害が発生した例も報告されており、特に悪心・嘔吐が長く続いたケースでは注意が必要です。


ならどうすればよいか?〜「美容痩身」視点での栄養戦略

以下は、KYPROSでGLP-1治療を導入または継続する患者さん向けに、クリニック/ブログとして発信できる栄養戦略(実践的アプローチ)です。

✅ 1. 導入前スクリーニングと基準値設定

  • GLP-1導入前に、25(OH)D、ビタミンB12、葉酸、B1(必要あれば)、鉄指標、アルブミン、亜鉛などを測定する

  • 測定値に基づき、補充方針を立てておく(不足傾向がある人には予防的補充も検討)

✅ 2. 定期モニタリング

  • 治療開始後:3か月・6か月・1年・以降年次などを目安に定期測定

  • 特に**症状(倦怠感、脱毛、筋力低下、骨痛、皮膚乾燥など)**が出たら、早めに補正を検討

✅ 3. サプリメント戦略(当院からのご提案)

  • ビタミンDサプリメント:日光が少ない方や基準未達の方には、適切な用量を選択して補充

  • ビタミンBコンプレックス(特にB1・B12・葉酸)を含む製剤:食事量低下リスクをカバー

  • たんぱく質強化サプリ・プロテイン:筋肉量維持とアミノ酸供給

  • マルチミネラル補助:亜鉛・マグネシウム・鉄なども不足しやすいため、全体のバランスを重視

  • 補助栄養(液体栄養、EAA入りドリンクなど)を活用し、少量でも栄養を効率よく摂れるよう工夫

✅ 4. 食事・生活指導と併用

  • 食事回数の確保:1日3回+間食を適度に

  • 消化の良い食品選び:魚・豆類・卵・乳製品(耐性あれば)など良質なタンパク質源

  • 日光曝露の確保:散歩や屋外活動を推奨(可能であれば午前中に15〜30分)

  • 運動指導:筋トレ・有酸素運動併用で代謝維持・骨・筋肉保護

✅ 5. アラートサインに注意

補欠栄養になっていないか、以下のような“赤信号”を見逃さないように:

  • 異常な疲労感・全身倦怠

  • 脱毛・爪割れ・肌荒れ

  • 筋力低下・歩きにくさ

  • 手足のしびれ・神経症状

  • 骨の痛み・骨折リスク上昇

安心安全にGLP-1を使うためには、使い慣れた医師と看護師がいる当院まで来院ください。

ページのTOPへ戻る